LIVE REPORTS

ARTIST ARCHIVES

MONTHLY ARCHIVE

VIDEO ARCHIVES


CHAKA KHAN with INCOGNITO

artist CHAKA KHAN , INCOGNITO

REPORT

原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO


黄金の顔合わせが、ついに日本上陸! チャカ・カーンとインコグニートのコラボレーションです。

ライヴはインコグニートのリーダー、ブルーイのMCから始まりました。「日本で演奏するのはいつもハッピーだけど、今日はもっとハッピーなんだ」。やがてインコグニートによるパフォーマンスが始まります。ブルーイはステージ下手(しもて)に陣取ります。ギタリストは彼を入れて3人。ヴォーカリストは4人、ホーン・セクションは3人います。曲目は「Masterjam」。フル装備による分厚いサウンドが、超満員のブルーノート東京に響き渡る・・・と思いきや、リフレインのところでさらに音の厚みが増しました。そうです、チャカ・カーンが歌いながら、客席を通ってステージにあがったのです。なんという貫禄、なんという迫力でしょう。

続いては「Ain't Nobody」。この2月に来日したピーボ・ブライソンの得意曲でもありますが、チャカの解釈もまた絶品です。それぞれが大変な実力を持っているインコグニートのヴォーカル陣も、ここではチャカのバック・コーラスを務めます。シンガー4人のハイテンションなコーラスを、さらに突き破るかのようにチャカの高音ロング・トーンが炸裂します。「次はアレサ・フランクリンの曲よ」という説明の後に飛び出したのは「Until You Come Back To Me」。ソウル・ミュージック・ファン垂涎の定番が、今、目の前で"チャカ節"にリメイクされていきます。

中盤ではインコグニートが最新作『Amplified Soul』からのナンバーを立て続けに披露。どのシンガーも、気合の入りようがひしひしと伝わってくるパフォーマンスでした。ジョイント・ツアーを通じてチャカのオーラにインスピレーションを受けてきたのはもちろん、「チャカが自分の歌を楽屋で聴いているかもしれない」という緊張感もプラスに作用しているのでしょう。リズム・カッティングの達人というイメージの強いブルーイが、珍しく「I Couldn't Love You More」でギター・ソロを聴かせたのも当夜のハイライトのひとつでした。

「10代の頃、ルーファス&チャカ・カーンのレコードを買った。レコード・プレイヤーもないのにね。プレイヤーを手に入れるまで2週間、ずっとジャケットを見ていた。なんてゴージャスなヤング・レディなんだと思ったよ。そのチャカと一緒のステージに立てるなんて。この公演は私だけではなく、インコグニート全員にとっても夢の実現なんだ」と語るブルーイ。これはまた、ここに集まったオーディエンス全員の夢がかなった時間でもあったはずです。このプレミアム公演は本日まで!
(原田 2015 3.3)

SET LIST

2015 3.2 MON.
1st
1. MASTER JAM
2. AIN'T NOBODY
3. SWEET THING
4. UNTIL YOU COME BACK TO ME
5. TELL ME SOMETHING GOOD
6. YOU GOT THE LOVE
7. HATS (MAKES ME WANNA HOLLER)
8. TALKIN' LOUD~DAY OR NIGHT
9. I COULDN'T LOVE YOU MORE
10. SOMETHING 'BOUT JULY
11. GOOD LOVE
12. STILL A FRIEND OF MINE~EVERYDAY
13. WHAT'CHA GONNA DO FOR ME
14. I KNOW YOU, I LIVE YOU
EC. I'M EVERY WOMAN
 
2nd
1. MASTER JAM
2. AIN'T NOBODY
3. SWEET THING
4. UNTIL YOU COME BACK TO ME
5. TELL ME SOMETHING GOOD
6. YOU GOT THE LOVE
7. HATS (MAKES ME WANNA HOLLER)
8. TALKIN' LOUD
9. COLIBRI
10. AS
11. GOOD LOVE
12. EVERYDAY
13. PERCUSSION & DRUM SOLO
14. WHAT'CHA GONNA DO FOR ME
15. I KNOW YOU, I LIVE YOU
EC. I'M EVERY WOMAN

INDEX